【症例】歯ぐきに水平に埋まっている親知らずの抜歯治療
治療内容
期間
治療回数
費用
治療前の状態・主訴
患者様は、左下の親知らずに痛みと腫れがあるとのことで、来院されました。
患部を確認したところ炎症が見られたので、一度、抗生剤で落ち着かせてから抜歯を行うことにしました。また、反対側(右下)の親知らずも、左下の親知らずと同様の腫れや痛みがいつ出てもおかしくない状態だったので、抜歯が必要と判断しました。
治療詳細
親知らずが水平に埋まっている(完全水平埋伏智歯)影響で、手前の歯の歯周ポケットが深くなっており、汚れが溜まりやすく、虫歯ができるリスクが高い状態でした。
パノラマレントゲンで撮影したところ、左下の親知らずは神経に近いことが判明しました。そのため歯科用CTでも確認したところ、神経には当たっていないことが分かり、抜歯が可能と判断して治療を行うことにしました。
親知らずは歯肉の中に完全に埋まっていたため、歯肉の切開を行い、親知らずの一部を削ってから抜歯を行いました。
そして左下の親知らずの痛みが落ち着いたので、右下の親知らずも抜歯をしました。
治療後の様子
治療後約4日間は痛みが出たものの、その後は特に腫れなどはありませんでした。
主な副作用・リスク
・治療後には著しい腫れや痛みが出る場合が多いです。
・痛みは、長い場合で1ヶ月以上続くことがあります。
・出血が2〜3日続く場合があります。
・手前の歯の歯肉が退縮して、知覚過敏を起こす場合があります。
・神経損傷による知覚麻痺が起こる可能性があります。
<親知らずの治療には、時間をかけた丁寧な検査が必要>
親知らずはさまざまな理由により、抜歯をした方がよいケースも多いです。真っすぐ生えて上下の歯でしっかり噛めており、特に問題がない場合は抜かなくてよいこともあります。
しかし、歯に歯肉が被っていたりすると、汚れが溜まって炎症を起こしやすかったり、虫歯になりやすかったり、歯並びに影響を及ぼしたりするので、抜歯を検討した方が良いでしょう。
ですが抜歯は「手術」であるため、リスクがあることも事実です。そのリスクを回避するために、必要であれば歯科用CTでの撮影などもしますが、正直なところリスクをゼロにすることは難しいです。
また、一見同じ状態に見えても、歯の根の形、骨の硬さ、患者様の年齢など、さまざまな理由により抜歯が難しいこともあります。そのため、きちんと時間をかけた丁寧な検査が必要で、初診で来院されてもその日のうちに抜歯できない場合も多いです。
なお、痛みや炎症が強い場合は、一度炎症を落ち着かせないと抜歯はできません。もし検査の結果、せたがや歯科室での治療は難しいと判断した場合、大学病院などの大きな病院を紹介させていただくこともあります。
せたがや歯科室では、患者様1人ひとりのお口の状態に合わせて、治療方針を判断いたします。
親知らずのほか、顎関節症などの口腔外科全般に対応しているので「親知らずが痛い」「親知らずを抜いたほうがいいかわからない」「顎に違和感がある」などお悩みがありましたら、一度せたがや歯科室へご相談ください。
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