【症例】劣化した前歯の被せ物に対して行なったジルコニアセラミック治療
治療内容
期間
治療回数
費用
治療前の状態・主訴
今回の患者様は、「上の前歯に被せ物を入れてから15年以上経過しており、歯の色及び歯茎との境目の変色が気になる」とのことで来院されました。
隙間に汚れが溜まり臭いも気になるとのことでした。
歯の痛みなどは特にない状況でした。患者さんのお気持ちとして、古い被せ物を使用していることで被せ物の中がむし歯になってないのかを心配されておりました。
被せ物を除去し確認が必要なことをご説明し、最終的には現状の周囲の歯と色を揃えてセラミックで治療したいとのご希望を承りました。
また、患者様は噛む力が強く、セラミックでの治療で材料を盛り足すことで表面がかけてしまうリスクなどを不安視されていました。そのため今回は強度を優先し、無垢のジルコニアセラミックスにステイニングをする治療をご提案させていただきました。
治療詳細
除去・形成を行い、仮歯を仮着し、型取り、色合わせのための写真撮影を行い最終補綴へ移行しました。
治療後の様子
特に処置直後も痛みなどはなく、状態も安定しています。
見た目に関しても大変満足していただけました。
主な副作用・リスク
・予後を完全に保証するものではありません
・自由診療での治療となります
・治療終了後に咬むと痛いなどの症状が出る場合があります
・前歯の治療には基本的には色を合わせるために築盛を行うことが基本となります
・無垢のセラミックを使用すると周囲の歯と色を合わせるのが難しい場合があります
ジルコニアセラミックでの治療は、色味だけでなく強度の改善も可能です
今回の症例では前歯の被せ物の劣化による歯の変色が主訴でした。
過去に被せ物の処置をおこなっておられましたが特に症状などはありませんでした。しかし、かみしめる力がとても強く被せ物の劣化がより大きくなってしまっていた可能性があり、今回は被せ物の交換を行いました。
実際除去してみると中に虫歯があり周辺や内側にも汚れが溜まっていたため、歯茎も炎症を起こしていました。
仮の歯に交換することで歯茎の炎症の改善を行い、周辺の清掃を行い2週間程清掃指導を行わせていただきました。
今回使用したセラミックはジルコニアセラミックと呼ばれ、色調が良いだけでなく、汚れがつきにくく、強度も高いため、長期的に使用可能な被せ物を装着することができます。
基本的には前歯のセラミックス治療をおこなう場合、色合わせはとても重要であり患者様のご要望としても最優先になるケースがほとんどです。
しかし、今回のケースでは患者様のご希望として歯の色だけではなく、欠けてしまうリスクをさらに下げていきたいとのご要望がありました。通常は奥歯などに使用する無垢のジルコニアを使用することでセラミックの部分的な破損のリスクを下げることが期待できます。
また無垢のものに色付けも行い、出来る範囲でご自身の歯との色の違いを最小限にするように心がけました。
色調に関しては、写真を多数撮影して、提携ラボ歯科技工士さんへお送りし、色調の再現をお願いしております。
又、使用カメラに関しても技工士と同じものを使用する事で色の誤差などを最小限に減らすよう工夫しております。
せたがや歯科室では様々なケースご対応できるよう患者様への選択肢の提示を行っております。メリット、デメリットをしっかりとご説明し、ご理解を頂いてから治療を行っております。
今回は歯茎の状態の改善、咬合力の強い方への素材選定を優先しつつ、できる限りの色調の再現にも配慮させていただいた症例です。
古い被せ物について心配がある方は、まずは当院にお気軽にご相談ください
せたがや歯科室 院長 吉竹
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