【症例】破折した前歯に対するインプラント治療
治療内容
期間
費用
インプラント手術:242,000円(税込)
骨造成:33,000円(税込)
被せ物:176,000円(税込)
治療前の状態・主訴
患者様は右上の前歯が疼くということで来院されました。
右上の前歯の歯周ポケットの深さを測ると1カ所だけ深く、レントゲンでも透過像があり、歯が破折している事を確認しました。噛み合わせが良くない影響で、歯が破折してしまったと考えられます。
治療詳細
破折していた歯は残念ながら抜歯となります。患者様は抜歯後はインプラント治療を行うことを希望されました。
まずは、抜歯後に抜いた歯の周囲の歯が動かないようにするのに加え、抜歯した歯が前歯であることから、見た目のために入れ歯を作成し、使っていただきました。
抜歯から4ヶ月、傷が落ち着くのを待ちました。
その後CTで骨の状態を確認したところ、唇側の骨の量が少ない事がわかりました。インプラント埋入の際、骨が少ないと予後不良になりやすいため、患者様と相談し、骨造成(骨を作る処置)を行い、インプラントを埋入することとなりました。
術後から3ヶ月程経過し、問題なかったため型取りをして被せ物を作成しました。
治療後の様子
患者様は、今回インプラントで治療した箇所について、問題なく使えているとのことです。
前歯が入れ歯だと話す時に空気が抜けやすいのですが、治療して話しやすくなったうえ、見た目もよくなり、満足されているとのことです。
主な副作用・リスク
・予後を完全に保証するものではありません。
・抜歯後に骨の量が少な過ぎるとインプラント治療ができないことがあります。
・全身疾患や生活習慣などの要因により、インプラント治療ができない、または成功率が下がることがあります。
・全身疾患等がなくても、インプラントが生着しない(骨とくっつかない)ことがあります。
・前歯のインプラントは歯茎が大きく下がり、隣の歯の歯茎も下がって歯根が露出することがあります。
・手術後は出血や腫れ、痛みといった症状が現れることがあります。
<歯を失ってしまったら適切な治療を受けることが望ましいです>
噛み合わせにより歯が割れることはそこまで珍しいことではありません。歯ぎしりや食いしばりをしている方だと、歯が割れるリスクはさらに高くなります。そして個人差はありますが、ほとんどの方が無自覚のうちに歯ぎしりや食いしばりをされています。もちろん、歯が割れる前にナイトガード等で予防しておく事が何よりも大事ではありますが、割れてしまった場合は、適切な治療を受けることが望ましいです。
実際、奥歯だと一本なくても食事が出来てしまうので、治療しなくても良いと考える方もいますが、歯が抜けたままにしておくと、前後の歯や向かい側の歯が動いてしまい、将来的に他の歯にも影響するリスクが非常に高いため、抜歯になってしまった場合はきちんと治療した方が良いです。
歯を失ってしまった場合の治療は、入れ歯、ブリッジ、インプラントがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。
入れ歯とブリッジは保険がきくため安いのに加え、傷が治れば短期間で治療できるというメリットがあります。しかし、前後の歯を削るなど、他の歯に負担をかけてしまうというデメリットがあります。そのため失った歯の前後の歯も将来的に抜歯しなくてはならなくなるリスクがあります。
インプラントは保険がきかず、治療に時間がかかるというデメリットがあります。しかし、他の歯に負担がかからないため、長い目で見た時にはインプラントが最善の選択肢となるケースは多いように思われます。
実際は口腔内の状態によって最善の治療が変わることもあるため、担当の歯科医師としっかり相談されることをおすすめします。
せたがや歯科室ではインプラントに限らず、様々なケースに対応しております。患者様にはメリット、デメリットをしっかりとご説明し、ご理解を頂いてから治療を行っております。お困りの症状がございましたら、お気軽にご相談ください。
せたがや歯科室 大久保
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