【症例】色や形が気になる前歯に対するジルコニアセラミックを用いた審美的治療
治療内容
期間
治療回数
費用
治療前の状態・主訴
今回の患者様は、「前歯を10年ほど前に治療しかぶせものを入れていたが、最近色と形が気になりはじめやり替えをしたいと考えるようになった」とのことで来院されました。
定期健診にも通っていただいており、過去にもやり替えたいが決心がつかず見送っていたとのことです。
コロナでマスクをしていたがこの頃は外すことも増え、笑うのにも抵抗があるとのことでした。痛みなどは特にない状況です。
最終的には現状の周囲の歯と色を揃え、気になっている2本をセラミックで治療したいとの希望がありました。
治療詳細
まずは被せ物の除去を行い、形成し、仮歯を仮着しました。
ホワイトニングの希望もあったためホワイトニングを行い全体の色調も改善し治療していきました。
型取り、色合わせのための写真撮影を行い、最終補綴へ移行しました。
治療後の様子
こちらが治療後の写真になります。
特に処置直後も痛みなどはなく、状態も安定しています。色調にもご満足いただけました。
主な副作用・リスク
・予後を完全に保証するものではありません
・自由診療での治療となります
・治療終了後に咬むと痛いなどの症状が出る場合があります
歯の色や形も、できるだけ患者様の理想に近づけます
今回の症例では前歯の色調、人工物が入っている感覚が嫌であることが主訴でした。
また、歯茎の周りの黒ずみも気になっているとのことでした。このように、歯の色調を気にされている患者様は多くいらっしゃいます。
一般的に、天然の歯にはグラデーションがあり、根元と先の方では透明度や黄色みにも大きな違いがあり、歯の色味に関しては個人差が大きく一つとして同じ色はありません。
さらに生活習慣によっても色の変化は大きくなります。ワイン、紅茶、日本茶、コーヒー、たばこなど、色調の付きやすいものを多くとられる患者さんではより多くの色がステイン(着色汚れ)としてついてしまいます。
また、保険治療で使用される被せ物に関しては費用を抑えられますが、吸収性の材料になり、色味の変化は大きくなります。
実際にインドに駐在で行かれていた患者様を拝見した際には、香辛料の影響か、黄色から茶色に歯の色がかなり変化していたのを目の当たりにしました。
このように多くの方で歯の表面が着色してしまうことがあるため、歯のホワイトニングなどで色を白くされたい場合などにも、1度表面の着色を落として本来の色味を出してから行うのが一般的です。
近年はセルフホワイトニングなどもあり、便利になった反面、知識がないまま使用し、痛みが出たりするケースも見受けられます。
かぶせものの色が変わらないことなども知らずに使用している方もおり、ホワイトニング後、入れた被せ物の色が余計に目立ってしまうこともあります。歯の神経がない歯のホワイトニングに関しても通常の方法では色は変わらず、周りが明るくなることで余計黒ずんで見えてしまうこともあります。
歯科医院でのホワイトニングに関しては歯科衛生士、歯科医師と患者様とで全体の歯の状態の確認・現状の色味の確認などをし、丁寧にご説明させていただくとともに、リスクや注意事項に関してもお伝えしております。
今回のケースでもホワイトニングのご希望があり、ホワイトニング後に処置にはいっております。
今回の症例のように被せ物は、年数が経過することや体の変化により材料の劣化が起こり、隙間ができたりかけてしまったりすることが多くあります。
加えて実際に治療を行う場合には、歯の形態、かみ合わせ、歯ぎしり、全身の病気などによる唾液量の減少、薬の副作用など様々な要素が複雑に関与しています。ですので、時には被せ物の治療だけでなく、歯の矯正といった治療もする方が望ましい場合がございます。
今回に関しても、患者様には矯正治療についてお話をさせていただきました。内側に歯が入り込んでおり、被せ物を変えるだけでなく、歯の向きや位置も変えた方が、よりきれいになると考えご提案させていただきましたが、患者様がご希望になられなかったため、現状の被せ物を外し仮の歯に置き換え、なるべくご希望に沿うように調整し、新しい被せ物を入れる方法を選択しております。
患者様のご希望が歯の形態と色でしたので、仮歯の段階で患者様のご希望の形態に持っていく事を意識しました。
歯科医院での治療では、歯科医師の理想と患者様のご希望とにギャップがあることがよくあります。特に審美領域(前歯など)では歯科医の理想の形態、色が必ずしも患者様の望まれる色ではなかったり、理想的(教科書的)な形態が必ずしも患者様の理想とは限りません。
治療を行う際には患者様と理想像に関して何度かすり合わせをしていき、ご希望になるべく近い状態をめざしています。
よく歯科医師とご相談の上、治療を行っていただければと思います。
被せ物の種類に関しては、セラミックの中でも、ジルコニアセラミックを使用することで色調の改善だけでなく、汚れがつきにくく、強度が高い長期的に使用可能な被せ物を装着することができます。
色調に関しては、写真を多数撮影して、提携ラボの歯科技工士さんへお送りし、色調の再現をお願いしております。
この際、使用カメラに関しても技工士と同じものを使用する事で色の誤差などを最小限に減らすよう工夫しております。
せたがや歯科室では様々なケースご対応できるよう患者様への選択肢の提示を行っております。メリット・デメリットをしっかりとご説明し、ご理解を頂いてから治療を行っております。
歯の色や形の気になる方、是非当院にお気軽にご相談ください。
せたがや歯科室 院長 吉竹
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